平成30年3月18日、森林ツーリズム事業 長野県朝日村
「農泊事業」取組むことを前提とし、ハードとソフト面から資源開発の為のヒアリングに出席してきましたのでご報告します。
出席者:朝日村役場 村松様、女性担い手協議会3名、地方創生さわやサポーター認定協会2名、計6名。
朝日村役場 村松様より、あらためて朝日村の現状についてご説明いただきました。
- 農林業が8割を占める。木工では「ねずこ下駄」が有名である。
- スキー場、スケート場、コテージの施設はあるが、観光資源に乏しい。
- 平成29年12月観光協会を立ち上げるも、いまだ未着手。移住者でもあり、地域おこし協力隊の任期を終えた大久保氏が、観光協会事務局として就任。今後東武トップツアーズと「農泊事業」を進めていく予定で、3年計画でゲストハウスの建設予定もある。
- 特産品はレタス、キャベツ、グリーンボールや白菜など。
- 葉洋菜は、やればやる程儲かり、サラリーマンの平均年収を軽く越せる収入であること、20~30代のUターン者が多く、Iターン者に農地が足りない状況である。
- 今後は使える畑を増やす中山間総合整備事業(県営)を3年後にスタートする予定でもある。
空き家バンク制度があるが空きがなく、分譲地もすぐに売れてしまう状況とのことでした。
「農泊」は定住・移住を目的とはしておらず、ゲストハウス等、交流文化の一つとして考えているそうです。
これ!と言った代表される特産品がレタスで、近隣市、村ではすでにレシピ本を発行しており、後発感が否めない為、別の視点からアプローチする必要を感じました。
朝日村は地産地消の取組みが積極的で、学校給食では食材の40%以上を地元野菜で賄っており、残飯が殆どないという強みがあることがわかりました。また人気給食から商品化されたレシピもあると聞き、実際最寄り駅である塩尻駅で販売されているのも確認しました。
そこで地元食材をふんだんに取り入れた「学校給食人気メニューベスト3」を取り入れたメニューをレシピ化し、コテージやゲストハウス等で自炊する人向けにPRするのはどうか?と話が具体化し現在、人気メニューの調査、選定中です。
また農家の一部では、春秋に大学研修生を受け入れているそうで、リピーターもいることが分かりました。しかしその際、受け入れ側の負担があるとの意見も出ました。それは朝日村の方々が学生達に喜んで帰ってもらいたいという「おもてなし」の心からくる食事への気苦労であることに気付きました。
リピーターの学生は朝日村の風景、空気が何よりも魅力的でまた戻ってくるという事実。
そこで「農泊」で提供する食材は季節毎の地元食材をあらかじめ共通化する。どこの農家に泊まっても差分のない地産物を提供し、朝日村の「空気」「星空」「もぎたての甘い野菜」を体験するストーリー性を大切にしたパッケージとして打ち出すことを提案しました。
「レタスは捨てるところは何もないのですよ」「甘いレタス、食べたことあります?」
「4月のレタスは最高です!」レタスしゃぶしゃぶを自宅でする位、レタス好きとしては甘いレタスという言葉に食指が動きます。
都心から約3時間半、短い滞在時間でしたが空気が格段に違うことはすぐに体感する事ができました。
今回出席して下さった「女性担い手協議会」のメンバーの中には東京から朝日村に嫁いで来られ、朝日村活性運動、取り組みに積極的に参加されている方がいらっしゃいました。村役場担当の方も実は移住者と判明。
移住者の方々は趣味趣向が似ており、交流会も行われているそうです。今後、移住者であり観光協会事務局に就任した大久保氏を含め、朝日村の方々と村を盛り上げていくお手伝いが楽しみになる、そんな予感を持ちながら朝日村を後にしました。
(文 さわやかサポーターマネージャー 飯原)